俳優座劇場アーカイブPJ

1954年の開場以来、日本の新劇を支える創造の拠点として、多くの作品と人々を受け入れてきた俳優座劇場。1980年の改築を経て親しまれてきた二代目劇場は、2023年6月の閉館発表後も公演を重ね、2025年4月19日の最終公演をもって、70年にわたる歴史に幕を下ろしました。


舞台、奈落、客席が垂直方向にどのように重なり合っているのか、また、来場者がエントランスから客席へ至るまでに、どのような空間を通過するのかを記録しました。さらに、楽屋、舞台袖、搬入口、照明・音響の操作空間など、上演を成立させるバックヤードの構成についても調査・記録の対象としました。


ここで記録しようとしたのは、劇場の寸法や形態だけではなく、それぞれの空間のつながりと、そのなかで営まれてきた活動です。観客、俳優、舞台スタッフが異なる経路をたどりながら一つの上演に関わる、劇場固有の空間構造を可視化し、その仕組みを後世に伝えることを目指しました。